現代占星術における月の象意と基本情報

地球の唯一の衛星である月は、人々にとって身近な存在です。

潮の満ち引きは月の引力によるものですが、水分を多く含む人間の身体もまた、月の影響を受けています。

特に女性は月経リズムや出産において、月の影響を実感する人も多いのではないでしょうか。

身体と心は密接につながっているので、満月が近づくと感情が高ぶる、という人もいるでしょう。

 

このように、私たちに近い存在として認知されている月は、占星術でも重要な役割を担っています。

この記事では、現代占星術における月の象意と、年齢域や公転周期などの基本情報を解説します。

月の象意(キーワード)

月の象意には、以下のようなものがあります。

心、感情、無意識、感受性、インナーチャイルド、私生活、素の自分、性質、気質、基本的な人格、習慣、癖、肉体、女性性、妻、母親、受動、受容

昼間の太陽と入れ替わるようにして夜空を照らす月は、太陽と対をなす天体として、西洋占星術においても重要視されています。

太陽と月は、例えば以下のように対比されます。

  • 男性性の太陽と女性性の月
  • 能動的な太陽に対して受動的な月
  • 顕在意識の太陽、潜在意識の月
  • 社会的な太陽とプライベートの月

また人生においては、太陽が目指すべきゴールなら、月はスタート地点を表します。

 

月には満ち欠けのサイクルがあります。

そして10天体のなかで最も速い動きをする天体でもあります。

これらのことから、月には移り気きまぐれ飽きっぽいといったキーワードも当てはめられています。

 

月は肉体の象意も持ちます。

心や感情という、形を持たないイメージとはかけ離れた「肉体」というキーワードですが、月が司るのは肉体のなかでも生理機能的な部分です。

血液循環や体温調節・代謝・ホルモン分泌などの生理機能は、バイオリズムとも呼ばれます。

月の満ち欠けのように循環し、また感情と同じように揺らぎながらバランスを保っているのが、私たちの肉体の本質なのです。

月の基本情報

ここからは月の基本情報について紹介します。

支配するサイン 蟹サイン
公転周期
(ホロスコープを一周する期間)
27.3日
イングレス期間
(一つのサインを通過するまで)
約2.5日(月は逆行しない)
年齢域 0~7歳

月が支配するサイン

月が支配するサインは、蟹座です。

太陽が獅子座の支配星として配置され、対となる月は隣の蟹座に割り当てられました。

蟹座は、一年で最も長く光が地上を照らす、夏至に始まる星座です。

そして一年で最も光の強い真夏の獅子座へと続きます。

地球を光で照らす太陽と月が、光の季節の星座に配置されていることは、興味深いことですね。

 

しかし同じ光でも、自ら輝く太陽に対し、月は太陽の光を反射して輝いています。

太陽の光は強くて直視できませんが、月の光は柔らかく届きます。

まさにキーワードの受容や女性性を感じさせる月ですが、それに支配される蟹座もまた、母性を象徴する星座なのです。

月の公転周期

月の公転周期は27.3日です。

ホロスコープ上は他の天体と同じように一周しますが、実際の天空での動きは他と異なります。

他の天体が太陽のまわりを公転する惑星であるのに対し、月は地球の衛星だからです。

月の公転周期とは、太陽ではなく地球のまわりを公転するサイクルなのです。

 

また月の満ち欠けの周期は29.5日です。

月は地球のまわりを公転しながら、地球と一緒に太陽のまわりをまわっています。

この2つの動きによって太陽と月と地球の位置関係が変わり、満ち欠けが起こるのですが、こうしたことからも太陽と月は対の存在であり、重要な天体として扱われている理由がわかりますね。

月のイングレス期間

月は1日に約13度進み、1つのサインには2日半ほど滞在します。

朝の情報番組などで見かける毎日の星占いは、この月のイングレスを活用しています。

個人の気分や体調などと密接に関わる月がサインを移動することで、その日一日の雰囲気も変化したと感じるでしょう。

月のイングレスを意識しながら毎日を過ごしてみると、面白い発見が色々とあるかもしれません。

 

また太陽と同様に、逆行がないことも月の特徴です。

他の天体は、地球との速度の違いで逆行しているように見える期間があります。

しかし、月は地球とともに動いているので、逆行することがないのです。

月の年齢域

月の年齢域は0歳から7歳頃とされています。

年齢域において、天体は公転周期に由来する並びで割り振られています。

速度のもっとも速い月が配置されているのは、人生のスタート地点、生まれてから小学校に入る辺りまでの年齢域です。

幼少期は両親、特に母親の影響を大きく受け、情緒をはぐくみ、ベースとなる人格を形成する大切な時期です。

 

受動的な月が象徴するように、幼少期は周りからの情報を受け取り、どんどん吸収していきます。

月の年齢域で受けた影響は、別の年齢域になったからといって消えるわけではありません。

その人の性質の基礎の部分として存在し続けます。

まとめ

現代占星術における月の象意と、支配するサインや年齢域などの基本情報について解説しました。

太陽と対の存在として、古代から大切に扱われてきた月。

地球の衛星として常に私たちのそばにある月は、実生活でその象意やホロスコープから読み取れる情報を実感しやすい天体です。

人の生体リズムにおいても占星術においても、月を活かすことは人生の波に乗るコツとも言えるでしょう。

日々のなかで月の象意やエネルギーを意識し、ぜひ活用してくださいね。

 

 

 

 

 

 

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