現代占星術における金星の象意と基本情報

金星は水星の次に太陽に近い惑星です。

また、惑星のなかではもっとも地球に距離が近づく星でもあります。

明け方や夕方の空に明るく輝く金星は、古代から人々に親しまれ、占星術でも愛や美を象徴する吉星とされてきました。

この記事では、現代占星術における金星の象意と、年齢域や公転周期、オーブなどの基本情報を解説します。

金星の象意(キーワード)

金星の象意には、以下のようなものがあります。

恋愛、美、美意識、芸術、喜び、楽しみ、趣味、価値観、快適さ、快楽、官能、女性、魅力、人気、調和、社交、余裕、豊かさ、お金

金星は太陽と月に次いで明るく輝く星で、「明けの明星」「宵の明星」「一番星」といった言葉があるように、古代の人々にとって好ましい存在でした。

このため、金星は木星に次ぐ吉星として、喜びや楽しみなどのポジティブなキーワードを持っています。

また金星は、太陽、月、水星、火星とともに個人天体と呼ばれ、個人への影響が大きいとされています。

このため金星の象意はいずれも個人的な幸福に関わっています。

 

金星は英名でヴィーナス(Venus)ですが、ヴィーナスはローマ神話における愛と美を象徴する女神の名前です。

ギリシャ神話では海で生まれた美しい女神アフロディーテに相当します。

明るく美しい金星を、古代の人は女性性や美意識の象徴と捉えました。

 

西洋占星術では、金星は男性にとっての理想の女性像女性にとっては個々の恋愛観を表すとされています。

男性性を表す火星とセットで扱われることも多く、能動的な火星に対し、金星は受動的な性質を持ちます。

また金星の象意の多くは豊かさや充足を表すため、現代では金運を司る星としても扱われています。

金星の基本情報

ここからは金星の基本情報について紹介します。

支配するサイン 牡牛サイン、天秤サイン
公転周期 224.5日
イングレス期間
(一つのサインを通過するまで)
約25日
逆行期間 43日間  (1.6年に1回)
年齢域 16~25歳

金星が支配するサイン

金星が支配するサインは、牡牛座と天秤座です。

どちらも美意識の強い星座ですが、「美」の扱い方が異なります。

牡牛座は「美」を自分の五感で味わうのに対し、天秤座が重視するのは調和の「美」であり、配置のバランスやコーディネートといった客観的な美意識を持っています。

牡牛座の美意識があくまで個人の心地よさを追求するのに対し、天秤座にとっては社交の場での優雅さや上品さも「美」であり、他者との関係性のなかでの心地よさを求める星座と言えるでしょう。

「愛」においても両者の性質は異なります。

牡牛座の「愛」が性愛や所有欲など原始的な愛の形を象徴するのに対し、天秤座の「愛」はパートナーシップや結婚などの関係性や契約を象徴しています。

金星の公転周期

金星の公転周期は224.5日です。約1年かけて12星座を一周します。

金星は水星と同様に、地球より内側の軌道をめぐる内惑星です。

地球から見て金星は太陽から48度以上離れることはないため、太陽とのメジャーアスペクトはコンジャンクションのみです。

太陽は生きる目的を表すので、太陽に対する金星の配置は、自分の価値観や好きなことが生き方にどう関わってくるのかがわかると言えます。

太陽と金星のコンジャンクションを持つ人は、生き方と好きなことが一致していたり、自分の魅力を社会で発揮しやすかったりするでしょう。

金星のイングレス期間

金星のイングレス期間は、約25日です。

1つのサインには約1ヶ月ほど滞在します。

金星が入っているサインによって、恋愛に気持ちが向いたり楽しいイベントが増えたりと、なんとなく雰囲気が変わることに気づく人もいるかもしれません。

最近の自分の趣味嗜好と金星の配置を比べてみるのも面白いでしょう。

金星の逆行

金星の逆行は1年半に1度、40日程度の期間で起こります。

金星逆行期間は、過去の恋人と再会したり復縁したりと、過去の恋愛が再燃しやすい時です

また、過去の恋愛を思い出したり、これまでの自分の恋愛パターンを振り返ったりする人もいるでしょう。

逆にこの時期に出会った人とは一時的な恋愛に終わるとも言われています。

だからと言って意味がないわけではなく、過去の恋愛パターンを修正するために出会う相手なのかもしれません。

 

金星逆行期間は、お金の使い方にも注意が必要です。

お金の流れが不安定になりがちなので、衝動的な買い物や金銭の貸し借りなどは避けた方が賢明でしょう。

金星の年齢域

金星の年齢域は、16歳~25歳です。

ちょうど義務教育を終えたところから、社会に出るあたりの年齢ですね。

金星の年齢域は、1つ前の水星の年齢域で取り入れた外界の情報から、自分は何が好きで何を心地いいと思うのかを感じ、自分なりの価値観を育てていく、感性豊かな時期です。

趣味嗜好だけでなく、ちょうど異性に興味が向く年齢でもあり、恋愛をする人も多いでしょう。

この時期の経験を通して育んだ価値観は、その後の太陽の年齢域での発展へとつながります。

まとめ

今回は現代占星術における金星の象意と、支配するサインや年齢域などの基本情報について解説しました。

私たちの人生に喜びや楽しみをもたらしてくれる金星は、使い方次第では快楽ばかりを求めて怠惰になったり、逆に好きなことをしてはいけないと抑圧的になったりもします。

占星術における金星の役割や、ホロスコープで金星が教えてくれる自分の美意識や価値観を知り、上手に活用していってください。

 

 

 

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