私たちが地球上で生きる上で欠かせない太陽は、古代から神そのものとして崇拝されてきました。
地球から見て太陽が移動しているように見えた道筋を黄道とし、その黄道上にある星々をかたどって黄道12星座が生まれ、黄道を12分割したものが黄道12宮、ホロスコープの起こりです。
このように太陽は占星術の基盤であり、一人の人を占う上でも重要な役割を持ちます。
この記事では、現代占星術における太陽の象意と、年齢域や公転周期、オーブなどの基本情報を解説します。
太陽の象意(キーワード)
太陽の象意には、以下のようなものがあります。
個人、個性、自己、自我、アイデンティティ、本質、存在意義、使命、目的意識、人生のテーマ、自己実現、理想、生命力、体力、創造力、情熱、父親、夫、リーダー、権威、公的、品位
太陽系の中心である太陽は、占星術においてもその人の核となるものを象徴します。
そして太陽系の他の惑星に影響を及ぼす権力者であり、他の惑星をまとめるリーダーです。
母性を象徴する月と対比される太陽は、男性性の象徴でもあります。
また、太陽は太陽系のなかで唯一、燃焼のエネルギーと光を放つ恒星です。
そこには自ら発する意志や目的があり、その人の使命や人生のテーマを象徴するとされています。
バイタリティや創造力、その源となる情熱も太陽の管轄です。
太陽の基本情報
ここからは太陽の基本情報について紹介します。
支配するサイン | 獅子サイン |
公転周期 | 約365日 |
イングレス期間
(一つのサインを通過するまで) |
約30日 |
年齢域 | 25歳~35歳 |
オーブ | 8度 |
太陽が支配するサイン
太陽が支配するサインは、獅子座です。
占星術で支配星を決める際、まずは太陽と月が、それぞれ獅子座と蟹座に配置されました。
また、他の天体にはそれぞれ2つずつ支配するサインがありますが、太陽と月には1つずつしかありません。
それだけこの2つの天体が重要視されているということですね。
西洋占星術は北半球で生まれており、その北半球で一年のうち太陽のエネルギーがいちばん強くなる季節の星座・獅子座に太陽が割り当てられました。
百獣の王・ライオンである獅子座(Leo)は、まさに太陽のイメージにぴったりの星座です。
太陽の公転周期
太陽の公転周期は約365日です。
西洋占星術は天動説に基づいており、太陽の公転周期は実際には地球の公転周期です。
それはまた、季節のめぐる周期でもあります。
1年に1度、誕生日前後に太陽は自分の生まれた瞬間の位置に戻ってきます。
ソーラーリターン(太陽回帰)と呼ばれるその瞬間のホロスコープは、一年かけて自分が取り組むテーマを確認する節目です。
太陽のイングレス期間
太陽のイングレス期間は約30日です。
惑星のなかでも影響力の大きい太陽のイングレスは重要です。
例えば太陽がおひつじ座に入る時は春分、かに座に入る時は夏至、てんびん座に入る時は秋分、やぎ座に入る時は冬至といった重要な節目にも当たります。
太陽のイングレスは季節の変わり目、すなわち地球のエネルギーの転換点を表しているのです。
太陽の年齢域
太陽は25歳から35歳頃に影響が強くなると言われています。
成人になり、社会との関わりにもある程度慣れてきて、社会のなかで自分の存在意義や人生のテーマを見つけていく時期です。
そのため、社会と自分との間で葛藤が出てくるかもしれません。
しかし、その葛藤のなかから「これが自分」というものを見つけていく自己実現の力を、太陽が与えてくれます。
見つけた自己を外に向けて発揮していく次の火星期に向かって、人生を切り開いていく時期です。
太陽のオーブ
影響力の大きい太陽は、他の惑星よりオーブをプラス2度ほど広めに取ります。
オーブの考え方は人それぞれなので、さらに広く取る占星術師もいます。
どれが正解ということはありませんが、メジャーアスペクトは8度、マイナーアスペクトは6度程度のオーブで見ることが一般的です。
まとめ
現代占星術における太陽の象意と、支配するサインや年齢域などの基本情報について解説しました。
占星術において重要な役割を持つ太陽ですが、意識しないとそのエネルギーを使えないとも言われています。
年齢域からもわかるように、ある程度の成熟と、主体的に生きる意志があってはじめて、その人のなかで太陽の力が輝き始めるのです。
また、人生のなかで自分の生き方や進むべき方向を見失いかけた時には、ホロスコープ上で太陽が示すテーマが道しるべにもなります。
太陽の象意とそのエネルギーを上手に活用して、自分らしく充実した毎日を送りましょう。
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